ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展

ミッチー

2009年04月19日 14:10


 1.WMヴォーリズ設計 旧近江八幡郵便局 立面図

 所用があって東京へ日帰りで行った際に時間があったので、汐留ミュージアムで開催中の「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」を観てくる。


 2.ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展

 ヴォーリズさんといえば何といっても、滋賀県、近江八幡を抜きにしては考えられない人である。明治38年(1905)にキリスト教伝道師として来日、近江八幡商業高校の英語教師となるが、2年で解雇されるも近江八幡にとどまり、建築事務所や現在の近江兄弟社を設立、伝道とともに教育、医療、出版などの活動を展開し、昭和32年(1964) 83歳の生涯を終えた。日本に帰化し、日本名を奥さんの姓をとって、一柳米来留(ひとつやなぎめれる)と名乗り、近江八幡の名誉市民第一号となった人物である。

 今回の展示は、1年前に滋賀県立近代美術館で開催された「ウィリアム メレル ヴォーリズ展」に比べると規模は小さかったが、彼の残した数多くの活動の内、建築設計を中心に紹介されており、設計図面が多く展示されていた。中でも階段に関するものが多く、彼が設計する階段はいずれも勾配が緩やかで上り下りが楽なものであり、会場には彼の設計した階段の原寸大模型が作られていて、実際に上り下りして実感できるようになっていた。

 ヴォーリズの階段といえば、幅の広い手摺の上にウサギとカメがのっている豊郷 (とよさと)小学校の階段はよく知られているが、阿川佐和子さんの東洋英和女学院の校舎の思い出が面白い。
「校舎解体の折、初めてヴォーリズの設計であったことを知る。ヴォーリズの階段の手摺は、勾配が緩いのは勿論だが、頼りがいがあるよう幅広くなめらかに作られている。まさかその工夫が女子生徒のお尻を滑らせるに好都合だったということは、さすがのヴォーリズも気づいていなかったであろう。」




 3.復刻版 近江ミッション一覧圖會

 関連グッズ売り場に「近江ミッション一覧圖會」の復刻版なるものを売っていたので記念に買い求める。昭和6年当時の琵琶湖を中心とした絵地図で、各地の伝道の様子や故事が口伝風に描かれている。裏面は近江ミッション関係の写真入り説明になっている。



 4.復刻版 近江ミッション一覧圖會 部分

 この絵地図の近江八幡付近を拡大したもので、教育会館(現在の近江兄弟社学園)講堂と体育館、近江療養院(現在のヴォーリズ記念病院)、近江ミッション事務所、メンソレータム工場、八幡青年会館(YMCA)等が描かれている。



 5.復刻版 近江ミッション一覧圖會 奥付

 この近江ミッション一覧圖會が納められている袋の奥付によると 發行所 近江ミッション圖書出版部   定價金 貳拾錢 となっている。






関連記事