
2009年03月17日
12周目-4 長浜~彦根 2009.03.16
今日の始点---→
---→今日の終点

今朝は出発が遅くなってしまい、10時30分にやっと長浜駅から歩き始める。
雨が降りそうな天気ではないが、なんとなくどんよりと曇っていて何とも色の無い景色である。春の季節はいつも大概このような状態なので、あまり期待はしていないのだが。黄砂の影響だろう。
それでも、近くの景色はかなりはっきりとしたコントラストを見せてくれる。
長浜の湖岸より彦根方面を望む。遠景右端の小高い山は荒神山。

春になると晴れていても黄砂の影響で遠くの景色は霞んで見える。
今日も黄砂がひどくて対岸の山々は全く見えず、多景島が辛うじて見える程度。空も湖も同じ乳白色。このような景色の中で湖から黒々と生えている樹は目を引く。

人が誰もいない湖岸の公園にカモたちが上陸して遊んでいた。

見渡す限りの畑の中にポツンと転がる鉄かぶと。実はこれは長浜ドーム。

三角点といえば一般的に御影石の角柱であるが、三角測量が行われなくなった現在では、人工衛星を利用した精確な測量が可能であり、その基準点として設置されているのが電子基準点であり、従来の三角点に代わるものである。
一見、焼却炉のように見えるがこれが電子基準点。
電子基準点はまだそれほど多くはなく、琵琶湖一周のコース上には2ヵ所しかない。内1ヵ所は安曇川南船木にあり、小学校の敷地内にあるので、自由に近づけるものとしてはここが唯一の場所である。彦根市大藪町の大藪児童公園の中。
コースからちょっと脇の住宅地の中にある公園なので判りにくい。
近くで縄跳びをして遊んでいた女の子に「大藪児童公園はこの近く?」と聞いてみる。すると彼女は「すぐそこに公園があるが名前は知らない。」という。それもそうだろう。毎日遊んでいる公園でもちゃんとした名前まで知る必要も無いのはもっともである。突然彼女は公園へ走って行って入口の表札を見てきてくれ、「ここが大藪児童公園だよ。」と教えてくれる。
「どうもありがとう。」といって一段は別れたが、写真を撮ったりしている間に暫くするとまたその女の子が戻ってきて、「これをあげる。」といってキャンディーを差し出してくれる。そこでぼくも「じゃあ、取替えっこしよう。」といってポケットからのど黒飴を2個取り出して交換する。
ここから湖周道路へ戻る近道を教えてもらい、「どうもありがとう。」といって別れた。
今日の天気は一日中どんよりしていて、夕方になって今にも雨が降り出しそうになり冴えなかったけれども、全く見ず知らずの女の子のちょっとした親切に心が晴れ晴れとなるような出会いであった。

電子基準点の足元に設置されているプレート。