
2009年05月14日
劒岳・点の記 (三角点)

連休が終わって、先日、明治村へ行ってきた。
旧山梨郡役所の建物の2階ホールがギャラリーになっていて、ちょうど、6月に公開予定の映画、新田次郎原作「劒岳・点の記」の予告編が大型プロジェクターで流されていた。
頂上へ到るルートも未開の剣岳の頂上に三角点を設置する苦難の物語である。「劒岳・点の記」は若い頃に読んで、とても感動した小説であった。それ以来、三角点と地形図に興味を持ち、最近では琵琶湖一周のコース上にある三角点を探しながら歩いているので、とても興味深く見入ってしまった。映画の公開が楽しみである。
「点の記」とは三角点の戸籍簿にあたるもので、国土地理院に永久保存されている。

ぼくの琵琶湖一周のコース上には三角点、水準点が合わせて117箇所もある。三角点といえば、この「劒岳・点の記」のように見晴らしのよい山の頂上に設置されているものが、一般的によく知られているが、全国に約10万点ある三角点のうち、36%は500m以下の低地に設置されている。
中には打出浜の三角点のように、地下に設置されていて、地上には鉄の蓋しか現れていないものもある。(芝生の中央にある白い四角の蓋の中に三角点の標石が設置されている。)
バックは比叡山と西大津方面の高層建物群。

白いペンキの塗られたチェッカープレートの蓋を取ると、中に御影石の標石が設置されている。

これは「琵琶湖大津館」の庭にある三角点で標石の周りを4個の保護石で囲っている。

これは瀬田川にかかる瀬田の唐橋の中洲にある高台に設置されている水準点である。三角点が水平の位置の基準であるのに対して、水準点は高さの基準を示すものである。因みに、この位置の標高は 91.3 である。(琵琶湖の水面の標高は 85.0 。)