新 琵琶湖逍遙

　滋賀県にはヴォーリズ建築がたくさん残っています。大津市内にあるものは、日本基督教団大津教会（愛光幼稚園）と日本基督教団堅田教会の２つしか知りませんでしたが、最近、いつも「曳山コンサート」を開いてくださっているＭさんご夫妻のご自宅がヴォーリズ設計の住宅であることを知りました。Ｍさんは「近江兄弟社」創始時の祖父のお孫さんにあたられるそうです。
　早速、外観を見せてもらいに行ってきました。正にヴォーリズ建築の雰囲気を感じさせる、素敵な住宅でした。
　なにしろ、ヴォーリズが設計した住宅作品は400棟以上もありますが、プライバシーの問題もあって公表されていないものが多く、まだまだ知られざる住宅があることでしょう。


　１．Ｍ邸

　敷地は国道１号線に面していますが、かなり高い崖の上にあるので、車で何度もこの下を通っているのに、全く気が付きませんでした。
　２階中央に設けられたバルコニーや煙突の形、窓の形、屋根の瓦の色等にヴォーリズらしさが感じられる素敵な住宅です。
　Ｍさんはファゴット奏者、奥様はオーボエ奏者なので、この家の中にも、きっと素敵な音楽ルームがあるのでしょう。



　２．Ｍ邸アプローチ

　敷地が道路よりかなり高いので、道路からのアプローチは長い階段を上がって行くようになっています。建物の裏側になるけれども、このアプローチがなかなか素敵で気に入りましたが、前面道路が狭くて、全体が1枚の写真に撮れないので、スケッチにしました。



（参考１） 日本基督教団大津教会

　　　　　　 1928（昭和3）年　



（参考２） 日本基督教団堅田教会

　　　　　　　1930（昭和5）年